地域の安全を守るために





      土生神社で起きた窃盗団事件から



      防災の神様



      古い記録から



      郷土の歴史に学ぶ地域防災講座









土生神社で起きた窃盗団事件から

 平成18年2月12日から13日の未明にかけて、土生神社の社務所のガラス戸が何者かによってこじ破られ、廊下に据え置きの金庫が座敷まで引きずり出されパールでこじ開けられ荒らされるという事件が起きました。状況からみて数名の窃盗団による仕業と見られています。(写真参照)
                                 窃盗団にこじ破られた社務所のガラス戸
 神社に大金はありませんから大きな被害はなくてすみましたが、まさかこの神社にこんな本格的な窃盗団が入るとは思ってもみませんので驚きました。これまでも賽銭泥棒はいましたが、社務所に窃盗団が入ったのはこの神社の歴史が始まって以来の事かも知れません。

                         窃盗団に破られた社務所の金庫
 地域の中の人間関係が希薄化し、地域の安全がさまざまなかたちで脅かされている今日、今回の事件をきっかけに地域の安全を自分達で守る大切さを、神社からも伝えるために地域防災、地域防犯のコーナーを設けることにしました。







防災の神様

 当社のご祭神には春日の神様も祀られており、その中の一柱である武甕槌神は鹿島神宮に祀られている神様でもありますが、鯰を押さえている絵でも知られているように地震から護って下さる神様、防災の神様としてご神徳のある神様なのです。そして八幡の神様である品陀別命は厄除の神様としてご神徳のある神様です。
 また土生には昔から村の鬼門と裏鬼門の方角に塞の神様が祭られています。村の中に疫病などの災いが入ってこないように守る防災の神様と言われています。土生では幸の神と表記し、「さのかみさん」と呼ばれています。今でもそれぞれの近隣の人達によって大切に守られ、年に一度十月に御祭が行われています。
 地域の人々を一番身近で守って下さっている氏神様に防災の神様が祀られていることは心強いことです。また村の鬼門と裏鬼門に現在も塞の神様が祀られていることは地域の人達が村の安全を自分達で守るという自治の意識と一体となって続いてきた信仰です。神様に見守られていることに感謝しながら、自分達の町の安全を自分達で守っていくことは地域の人の心の絆を深め、心豊かな故郷をつくっていくことにつながっていくのです。







古い記録から

 明治時代の土生の自身番の記録が残されています。番小屋が設けられ、輪番で夜回りが行われていたようです。








      
明治時代自身番の記録

 昭和十二年に村の中のあちこちにあった淵を防火貯水場として活用するため、村の人が人夫となって淵浚えが行われた記録が残されています。今淵はすべて埋め立てられ空き地になっています。








         
昭和12年 防火貯水場諸事控









 
防火貯水場として使われた淵の跡

 昭和二年の北丹震災などの土生の義援金名簿が残されています。遠方の災害地に義援金を村で集めて送ることは戦前からあったのです。









     昭和2年 北丹震災義捐金名簿(土生区)

 地域の災害の記録や防災、防犯の記録などを掘り起こし、今後も紹介しながら地域活動に役立てることができたらと考えています。






郷土の歴史に学ぶ地域防災講座

 平成7年1月17日午前5時46分に勃発した阪神淡路大震災は多大な犠牲の中で多くの教訓を私達に残しました。とりわけ防災・減災ということにおいても地域の人のつながりの大切さをあらためて浮き彫りにしました。その神戸での経験を国内外の防災や災害救援に役立てようと活動している被災地NGO協働センター代表である村井雅清氏のご協力を得て、郷土の歴史から学んだことを今後の地域防災にも生かしていくことを考える講座を開催しています。
 たとえば土生一帯でかつて特徴的に見られたきつね掘りの水路は村井さん達の重要な活動先であるアフガニスタンのカレーズと類似するものであり、郷土を知ることは国際理解にもつながり、将来地球規模で起きることが予想される災害や環境問題を地域から考えていくことにも役立ちます。
 近い将来に南海・東南海地震が起きることは確実視されており、岸和田付近で震度5強から6弱の揺れが予想されています。また上町断層が岸和田付近まで伸びていることが確認されています。
 土生町でも自主防災組織が立ち上がるそうですが、神社からも地域防災講座で学んだことを具体的な活動に役立てていくように考えていきます。
 また、小さな友の会による地域防犯講座の開催なども神社で行い、地域の安全を自分達で助け合って守る意識の向上に努めたいと考えています。